第3回トークイベント「今こそ!商店街が面白い!」イベントレポート

商店街へいらっしゃい!トークイベント

第3回「今こそ!商店街が面白い!」イベントレポート


7月9日に、「商店街での起業」をテーマにした第3回目のトークイベントを開催しました。当日のイベントの様子についてレポートいたします!

本イベントは、横浜市経済局からの委託を受けている「商店街空き店舗コンサルティング事業」の一環で、商店街にゆかりのある方から、ご自身の取り組みやビジョンについて楽しくじっくり語って頂く全4回のトークショー形式のオンラインイベントです。


イベントの冒頭では、横浜市経済局商業振興課の松永さんよりご挨拶を頂き、続いて南部市場共栄会の理事長の戸塚さんと、副理事長兼広報の松本さんにご出演頂きました。南部市場は、「食の専門店街」として飲食店やスーパーなど業務用の食材の買い出しであったり、遠方から車でやってくるお客様が多いのが特徴です。新規の出店者も続々と増えており、また理事に携わる方々が非常に積極的なことでも注目されています。かつては「一般消費者禁止」の看板があったり、小売りが制限されていましたが、戸塚さんの代から徐々に市場を一般に開放する活動についてご紹介を頂きました。


第3回目のトークイベントのテーマは、「今こそ!商店街が面白い!」です。一般社団法人おやまちプロジェクト代表理事の高野雄太さんをお迎えして、新しい視点とアイデアで遊休不動産の利活用やリノベーション、まちや商店街の再生の取り組みや、商店街の役割についてお話ししていただきました。

髙野さんは、尾山台ハッピーロードのタカノ洋品店の店主であり、『尾山台をより魅力的なまちに、尾山台での暮らしをより豊かに』と”おやまちプロジェクト”の仕掛たメンバーの一人。


地域と大学で活動から始まり、歩行者天国の時間を活用した路上でのゼミや、地域住民、小学生とともに行うワークショップなどを展開しています。プレゼンの前半では、尾山台ハッピーロードの特徴について、地図や写真、イベントカレンダー、店舗構成の時代別の変化などを使って、非常に分かりやすく丁寧に紹介してもらいました。

尾山台の商店街は、生鮮品を扱う店や日用雑貨店、有名な洋菓子店から、チェーン店に至るまで、お店のバラエティに富んでいることや、年間を通じてイベントが多いことが特徴です。


空き店舗は殆どありませんが、近年は個人店に代わってチェーン店が増えつつあるのが課題となっています。選ばれるまちで在り続けるために、単に買い物をするためだけの場所でなく、豊な暮らしの場所としての商店街を目指して日々取り組んでいます。


実際には、全国各地の商店街を中心にいくつかの地域で展開している「まちゼミ」という仕組みをうまく活用して、お店のプロから様々なことを学んだり、体験できる機会を増やすことを積極的に行っています。「まちゼミ」と通常のイベントの違いは、イベントが「来街者」をどっと増やすのに対し、「まちゼミ」は「来店者」そのものをターゲットを絞って呼び込む点にあります。その店にとってのファンを確実に増やし、日常の中に風景を作っていくことを狙いとしています。


特に現在のコロナの状況では、どの商店街も大規模ばイベントを開くことはできませんが、自分の好きな店が、自分の生活圏の中にあることが、暮らしの豊さの要因となってることを語って頂きました。



その他にも、商店街はまちの中心であり資源であること、店と店、お客様とお客様同士、さらには大学や鉄道会社との連携など、さまざま関わり方ができる点が面白いポイントであると、レクチャーして頂きました。


今回のプレゼンテーションを通じて、高野さんが伝えたかったことは、自宅に近い生活圏に足を運ばざるを得ない今こそ、商店街の価値を見直すべきということです。

店に人を呼び込むためのノウハウではなく、そのまちでどう豊に暮らすのかを考える、とても有意義な時間となりました。




こちらのイベントのアーカイブ動画はこちらのページでご覧いただけます。


第4回目のトークイベントは、まちづくり参加型クラウドファンディングなどを企画運営する、エンジョイワークスの福田和則さんをお招きして「コミュニティとおかねの新たな関係性」についてお話して頂きます。お楽しみに!