第5回トークイベント「商店街での新たな取り組み実践」イベントレポート
商店街へいらっしゃい!トークイベント
第5回 これからの暮らしと商店街 イベントレポート
9月17日に、「商店街での起業」をテーマにした第5回目のトークイベントを開催しました。
当日のイベントの様子についてレポートいたします!
本イベントは、横浜市経済局からの委託を受けている「商店街空き店舗コンサルティング事業」の一環で、商店街にゆかりのある方から、ご自身の取り組みやビジョンについて楽しくじっくり語って頂くトークショー形式のオンラインイベントです。
これまでのトークイベントは、mass×mass 関内フューチャーセンターをメイン会場に、オンライン配信を行って参りましたが、今回はじめて商店街にあるリアル店舗をお借りし、登壇者、スタッフ、横浜市経済局の担当の方が、三者揃って現地中継をおこなう特別な回になりました。会場となったのは、石川町駅から徒歩1分の場所にある「マーケットテラスカフェ」です。こちらは小規模のイベントが開けるスペースと備品がある他、野菜や雑貨類などの販売、ゲストハウスのフロント機能も兼ねていて、地域の中継点となっています。
イベントの冒頭では、横浜市経済局商業振興課の松永さんよりご挨拶を頂き、続いて7つの対象商店街の概要と、空き店舗コンサルティング事業の施策について説明を行いました。
第5回のテーマは、「商店街の新たな取り組み実践」です。石川町の「ひらがな商店街ウェストアベニュー」の会長であり、自らも「HanaUta cafe」や様々な経営をしながら次々と拠点創出や組織形成などを仕掛けられている飯田峰子さんをお迎えして、”商店街での新たな取り組み実践”としてお話し頂きました。
飯田さんは、大手アパレル企業で勤務後、飲食店のマネージメントを経験。第1子が1歳の時石川町にて「HanaUta cafe」を開業しました。その後、2014年に若手経営者たちが集まり「裏フェス」をスタートし、実行委員として関わる事で地域との繋がりが強まり、2015年に「ひらがな商店街ウェストアベニュー」の活動を再開させ、同時に会長に就任するという、とてもアグレッシブな経歴をお持ちです。
そして、石川町の商店街は、先般バラエティ番組でも取り上げられるなど、飲食店を中心に個性的なお店が多いのが特徴です。もともと石川町は、中華街や元町、山手など横浜有数の観光地の中継駅として賑わってきましたが、みなとみらい線の「元町・中華街駅」の開業以降、危機感が増していたようです。そうした中、商店街の賑わいを創出すべく行われた「裏フェス」は予想を上回る集客力を誇り、成功事例として多くのメディアから紹介されるようになりました。
石川町での商店街を軸とした「まちづくり」は、まさにイベントを起爆剤としてスタートしたわけですが、人がたくさん集まることによる数々の課題も発生しました。飯田さんは、各商店街や町内会など、それぞれ立場の違うグループのコーディネート役を担い、持前の明るさと行動力で、それらの課題、ときに失敗も乗り越え今に至ります。
現在のコロナの状況では、各地商店街もイベントの開催がしずらい状況にありますが、イベント開催はあくまで、集客とPRの施策の一部であり、本当に大切なことは、自分自身が欲しいと思える店を作り育て、商店街を中心とする地域とつながりで継続した営みを続けていくことだと、飯田さんから滲み出る圧倒的なリアリティをもって、レクチャー頂きました。
小さいお子さんがいるのにカフェをオープンしたり、大がかりなイベントを地域と協業して実施するだけでも相当なパワーが必要ですが、さらに最近ではブック&ランドリー、ゲストハウス、コワーキングスペースが次々と生み出されるなど、その活躍ぶりは留まるところを知りません。
飯田さんからのプレゼンテーションが終わったあと、マスマスの治田とハマの商店街宣伝部長と荒井とでクロストークを行いました。
話題の中心は、「なぜ飯田さんは、まちづくりをそこまで頑張れるのか?」ということです。
笑顔でお話するこれまでの取り組みの裏では、困難が沢山あったことは飯田さん自身が打ち明けていることですが、それ以上に「大好きな横浜、石川町というまちに対して恩返しがしたい」という、素朴でゆるぎない思いが、モチベーションにつながっていることを伺い知ることができ、深く感銘を受けました。
そして参加者の方からも、石川町にいってみたいという声を多く頂いたので、また別の機会に商店街ツアーを組んでいけたらと思います!
第5回のイベントのアーカイブ動画はこちらのページでご覧いただけます。
第6回目のトークイベントは、北品川にてエリアリノベーションを展開する、株式会社しながわ街づくり計画の佐藤亮太さんをお招きして「宿場と商店街から作る、魅力ある地域」についてお話して頂きます。お楽しみに!
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